他の人がくしゃみや咳などをしてからその飛沫を自分が吸うまでの時間。
それがおよそ0.1秒。
先日経済産業省や製品評価技術基盤機構(NITE)から「新型コロナウイルス感染症に対して次亜塩素酸水について現時点では有効性が確認されていない。」との中間報告がされました。
今後最終的な報告があるようですが、次亜塩素酸水の手指消毒や噴霧による有効性、人体の安全性は「評価の対象外」とのことです。
次亜塩素酸水はアルコールの代替になる可能性があるとのことで注目を浴びていました。
有効成分濃度やphなどが商品によってばらつきがあるようで全ての次亜塩素酸水が新型コロナに対して効果がないわけではないと考えられます。
しかし新型コロナウイルスの感染経路は飛沫感染と接触感染です。
飛沫感染の対策は飛沫を作らない、吸わないことが重要です。
つまり三密を避け、マスク、ゴーグルなどでの対策が有効になります。
0.1秒後には自分の口に入ってくる飛沫を次亜塩素酸水にしても何にしても空間噴霧で消毒できるとは考えられません。
まして消毒薬が人体に完全に安全ということはありえないため噴霧や吸入はしないほうが良いに決まっています。
接触感染については石鹸などの手洗いややはりアルコールによる手指消毒が有効です。
アルコール消毒も濃度によっては有効性は低下するため注意が必要です。
お店の入り口に最近消毒液が置かれていることが多いですが、何の消毒液で濃度がどうなのか全くわからないため、一般生活では石鹸による手洗いが一番確実と私は思っています。
当院では受診時にマスク着用をお願いしています。
また公的に推奨されているアルコール消毒液を常備して使用を勧めていますが、石鹸による手洗い場も用意しております。
是非ご活用ください。
岡山県倉敷市児島柳田町598−2
小河原耳鼻咽喉科
小河原 悠哉