昨日岡山耳鼻咽喉科感染症治療研究会があったので参加してきました。

 

その中から梅毒の話題を。

 

梅毒は性感染症の一つでHIV、クラミジア、淋菌、単純ヘルペス、尖圭コンジローマと共に感染症法に基づいて新規患者数の調査がされています。

 

ここ5年間、梅毒以外の5疾患は大きな変化はありませんが、梅毒は急増しています。

 

最初は東京から始まりアウトブレイクしたのですが、ここ岡山県でも患者数の増加が報告されていて、なんと2017年においては前年比の増加率が全国1位でした。

 

梅毒は多彩な症状を出すのですが、性器や皮膚の病変を認めず、咽頭痛などの口腔症状や病変で発症する咽頭梅毒もあります。

 

この場合風邪として治療を行われていることもあるなど診断が難しい場合があります。

 

当院にもここ数年で数名の方が受診されております。

 

梅毒は無治療でも症状が自然消失して1期→2期→3期と進行し、中には中枢神経に浸潤して中枢神経梅毒なる恐ろしい病態に進行することもあります。

 

症状が消失している間も他者への感染力を有しているため、きちんと診断され治療を受けることが必要です。

 

咽頭痛が続く、唇に痛みのないブツブツがでてきたなど気になるときは早めの医療機関受診をお願いします。


 

http://jssti.umin.jp/prevention/syphilis/02.pdf

 

倉敷市児島柳田町598-2

小河原耳鼻咽喉科

小河原 悠哉