最近風疹のニュースをよく耳にします。

 

今年は風疹が流行しています。

 

関東から流行が拡大して愛知、大阪、福岡、そしてお隣広島でも流行が確認されているようです。

 

岡山では10月12日現在、県内で10人の方が罹患されているとのことです。http://www.pref.okayama.jp/page/286955.html

 

典型的な風疹発疹リンパ節腫脹(特に耳の後ろ)、発熱の三徴候が認められます。

 

しかし3つの症状が伴わないことや、不顕性感染(ウイルスには感染しているが症状がでない)なども多く、場合によっては診断が難しいこともあります。

 

ウイルスの潜伏期間は二週間程度で、発疹出現前後の一週間程度が感染力があります。

 

基本的には予後良好なのですが、一番問題となるのが先天性風疹症候群です。

 

免疫力のない妊婦が妊娠初期(3ヶ月以内)に風疹にかかると、胎児に風疹ウイルスが感染し先天性風疹症候群をおこします。

 

先天性心疾患、白内障、難聴などの重篤な症状が出現するため十分に注意が必要です。

 

さらに、難聴は初期三ヶ月以降の罹患でも起こる可能性があり、両側で高度難聴となります。

 

今回の大流行で今後先天的に難聴をきたす方が増えることが危惧されています。

 

残念ながら治療方法はないため、予防が重要になります。

 

妊娠中は予防接種ができないため、妊娠希望者や妊娠の可能性のある方は妊娠する前に予防接種を受けてください。

 

現在妊娠中の方は人混みを避けること、ご主人やお子様などの同居されている方が予防接種を受けるなどして予防を心がけてください。

 

また岡山県では妊娠を希望される女性を対象に無料で抗体検査を実施ているとのことです。http://www.pref.okayama.jp/page/380502.html

 

ご確認ください。

 



倉敷市児島柳田町598-2

小河原耳鼻咽喉科

小河原 悠哉