先日夏祭りに行ってみました。
最近のお祭りではあちらこちらにピカピカ光るおもちゃが目立ちます。
飲み物の入れ物でさえ光っています。
子供は光るものが大好きなのでねだられて買われる方も多いと思います。
このようなおもちゃによく使われているのがボタン電池です。
一つのおもちゃに4個以上使われていることも少なくありません。
我が家にも一度のお祭で3つの光るおもちゃが納入されました。
数日するとあきるらしく、息子が分解を始めました。
するとこのボタン電池は簡単に取り出すことができました。
電池切れの交換には良いのですが、こうも簡単に外れると心配なのが乳幼児の電池の誤飲です。
乳幼児はなんでも口に入れてしまうので、家で口の中に入れられるサイズのものが転がっていると誤飲が起こってしまいます。
なかでも電池の誤飲は電池の放電などにより重篤な消化管(食道や胃、腸管など)障害を引き起こします。
敗血症(重篤な感染)や出血により死亡に至る恐れさえあります。
ですのでお子様のいるご家庭では特にボタン電池などの管理は厳重に行ってください。
万が一誤飲が疑われる際には早急に摘出することが望まれます。
すぐに医療機関へ受診をしてください。
先日Laryngoscopeという有名な英文誌に「乳幼児に電池誤飲の際、受診前のはちみつ摂取が食道組織の損傷を抑制できる可能性がある」という内容の論文が掲載されました。
はちみつの粘性による物理的障壁としての作用に加えて、弱酸性であることが電池によるアルカリ化を中和する作用があるからとのこと。
すぐ手元にある場合は受診前に摂取をしてもよいかもしれません。
ただし、一歳未満では乳児ボツリヌス症の危険があるため禁忌であり、アレルギーにも注意が必要です。
倉敷市児島柳田町598-2
小河原耳鼻咽喉科
小河原 悠哉