昨日第18回日耳鼻学会岡山県地方部会学術講演会に参加してきました。

 

その中で岡山大学耳鼻咽喉科頭頸部外科の丸中先生による「頭頸部がん治療のアップデート」という講演を拝聴しました。

 

頭頸部がんとはその名の通り頭頸部にできる癌で、つまり口唇および口腔、鼻腔および副鼻腔、上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭、唾液腺(耳下腺、顎下腺など)、甲状腺などにできるものです。

 

この度その頭頸部がんのガイドライン、取扱い規約が改訂されたこともあり昨今の頭頸部がんの診断・治療の変化などを話題にしてお話していただきました。

 

最近の話題としては新しい抗がん剤として分子標的薬が頭頸部がんでも使用されるようになり、オプジーボ(ニボルマブ)も使用されるようになっています。少し前に高額な抗がん剤としてかなり議論を呼んだ薬剤です。

 

丸中先生曰く「今までの抗がん剤とくらべて有効性は証明されているが、夢の薬というものではない。それでも最後の砦のようなもの。」とのことでした。

 

その他にも粒子線治療(放射線治療の一部)が頭頸部がんの一部で保険適応になったことなどもトピックでした。

 

診療所レベルではこうしたがんの特に治療ということに携わることはほとんどないので、勉強になりました。

 

これは以前から同様ですが、甲状腺の一部をのぞく頭頸部がんは早期発見、早期治療が望まれます。

疾患の場所から症状がでやすいものもあれば、あまり症状がでないものもあるので軽い症状でもはっきりしない場合には是非耳鼻咽喉科での診察を一度ご検討ください。

 

倉敷市児島柳田町598-2

小河原耳鼻咽喉科

小河原 悠哉